【S16最終レート1700】パオーサイクル・改 【ポケモンSV】

今期は割と勝てたのと、構築記事を書きたかったので書きます。

特に順位が高いわけではないので、誰かの参考になるかは不明。

初心者(諸説)がサイクル構築でレート1700達成できたよってことで参考になると信じて...

 

構築の並びです。


最終レート1700、1回だけ1800チャレンジがあったけど、そこからズルズル2回負けて1回勝ってを繰り返して、日和ってこの順位に。

自己紹介

こんにちは。楓です。某夢咲さんとは関係ないです。

ポケモンやり始める前から使ってる名前なので許してほしい。

 

ボクはダイパリメイクが初ポケモンで、そこで育成して対戦という概念を知り、ちょこちょこコロシアムでフリーバトルをしていました。

昔からアニメは見ていてダイパ世代だったので、すごく楽しかったのですが、BDSPの世間からの評価が低くてちょっと悲しいです…😢

 

BDSPでポケモンにどハマりしたボクは、SVは発売日の0時から始めて、今まで対戦をしてきたというのが経歴になります。

初心者じゃないやろがいというツッコミはやめてください。

ボクが初心者を自称するのは、最終順位とかレートを意識して対戦をしたのが前のシーズンからで(このシーズンは最終日前日に急に構築を変えて3万位とかになって萎えてやめた)、今まではおもろそうな構築を考えて5戦ぐらい試して満足してやめて、次の構築を考えて…というのを繰り返してるだけみたいな感じでした。

いわゆるエンジョイ勢ですね!

 

やってるうちに順位とかを気にするようになって今に至るというわけです。

 

構築経緯

変なポケモンにゴツメ持たせてサイクルしたいな〜ってとこからスタート

だいぶ前に使っていて使用感が良かったゴツメhttps://www.pokewiki.de/images/1/1f/Pokémon-Icon_392.pngを使おうと思ったが、今の環境でやれる気がしなかったので、シグマさんがS5で使ってたゴツメhttps://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.pngが今なら警戒も薄れてやれるんじゃないかと思い、この構築をレギュFに合わせて改造することにした。

shigumaaa.hatenablog.com

 

まず原案の軸であるhttps://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.pnghttps://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.pngを型そのままで採用

前期こいつらとhttps://www.pokewiki.de/images/d/df/Pokémon-Icon_1021.pngを組み合わせて水ラオスを見れるのが強かったので採用

ここまででレギュCにない要素としてガチグマオーガポンがヤバいので、こいつらを纏めて見れるやつを考えた結果、チョッキhttps://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.pngを採用

カイリューがいるならってことで、原案通りのhttps://www.pokewiki.de/images/c/c0/Pokémon-Icon_1000.pngを採用

ここまでで、原案と比べて足りない要素としてスカーフトリック枠がいなかったので、タイプバランスチェッカーと睨めっこしながら探したところ、ボクがレギュBで愛用していたスカーフhttps://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.pngと目があったので採用

 

ここまでで回していった結果、結構勝てていたが、受け崩しはhttps://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.pngで十分できたことと、積み構築や身代わりにボコボコにされたことでhttps://www.pokewiki.de/images/c/c0/Pokémon-Icon_1000.pngの枠を別のポケモンに変更することにした。

(天然https://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.pngで対策できてるつもりだったけど、ラティの身代わりやハガネテラスで起点にされた。)

この系統の対策には呪いが有効であると思っていたので、ポケ徹で呪いを覚えるゴーストタイプを調べていると、https://www.pokewiki.de/images/d/d0/Pokémon-Icon_911.pngがピッタリ当てはまると思い、構築が完成した。

https://www.pokewiki.de/images/c/c0/Pokémon-Icon_1000.pngを抜いたことで、ドラゴンの一環ができてしまったが、それはフェアリーテラスをいっぱい採用することで対策した。(だいたいhttps://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.pngで切っていた。)

 

個体解説

経験上、努力値振りは自分で必死に考えた調整より、強者が考えた調整をパクった方が強かったので、基本的にパクって使っている。

技構成は構築に合うようにちょいちょい変えている。

 

採用順

パオジアン

https://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.png

テラスタイプ:フェアリー

性 格:ようき

特 性:災いの剣

実数値:187(252)-141(4)-123(180)-×-86(4)-180(68+)

持ち物:ゴツゴツメット

技構成:氷柱落とし / 不意打ち / テラバースト / 自己再生

 

耐久は原案通り

S...最速110族抜き

 

今の環境では、110族は抜いておきたかったので、Aを削ってSに回した。

遅い剣舞パオの上を取れたのが偉かったポイント

 

技構成については、元々はテラバの枠が聖剣だったが、パングロウーラhttps://www.pokewiki.de/images/3/3d/Pokémon-Icon_892.pngにボコボコにされたのと、格闘打点はhttps://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.pnghttps://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.png で十分と感じたため、フェアリーテラバーストに変更した。

このおかげで、ランドカイナhttps://www.pokewiki.de/images/f/f7/Pokémon-Icon_645a_SWSH.pnghttps://www.pokewiki.de/images/d/d5/Pokémon-Icon_992.pngサイクルに強く出れたのも良ポイント

 

いっぱい怯ませてくれた神ポケモン

ほぼ全試合出していた。

 

ドオー

https://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.png

テラスタイプ:水

性 格:しんちょう

特 性:天然

実数値:237(252)-95-102(172)-×-144(84+)-40

持ち物:食べ残し

技構成:地震 / 毒々 / 鈍い / 自己再生

 

原案そのまま

 

対ハバカミhttps://www.pokewiki.de/images/d/dc/Pokémon-Icon_987.png性能最強ポケモン

レギュCと比べて、サイコショック神が死滅していたので、より安定感を持ってhttps://www.pokewiki.de/images/d/dc/Pokémon-Icon_987.pngを見ることができた。

こいつのおかげで、今期は電磁波ゲーミングでイライラしなくて済んだ。

 

中盤あたりから、持久力https://www.pokewiki.de/images/c/cc/Pokémon-Icon_1018.pngの増加を感じており、こいつで安定して見ることができる...と思っていたが、ステロドラテほえるで裏のhttps://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.pnghttps://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.pngがゴリゴリ削られて、そのまま負けることが多かった。

 

また、https://www.pokewiki.de/images/d/dc/Pokémon-Icon_987.pngを選出されない時に腐りやすかった。

めっちゃhttps://www.pokewiki.de/images/d/dc/Pokémon-Icon_987.png選出されたけどね、https://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.png舐められてる。

 

軸にして割と諸説枠

 

タケルライコ

https://www.pokewiki.de/images/d/df/Pokémon-Icon_1021.png

テラスタイプ:フェアリー

性 格:ひかえめ

特 性:古代活性

実数値:225(196)-×-131(156)-176(20+)-110(4)-112(132)

持ち物:オボンの実

技構成:10万ボルト / 竜の波動 / ボルトチェンジ / 迅雷

 

ボックスにいた個体

 

この構築最大の諸説枠

https://www.pokewiki.de/images/3/3d/Pokémon-Icon_892.pngの選出抑制になってくれないかなーとか思っていたが、余裕で出されるし、あんまり出せないしで、結局イダイトウhttps://www.pokewiki.de/images/7/79/Pokémon-Icon_902.png入りぐらいにしか出せなかった。

ライコがいても普通にhttps://www.pokewiki.de/images/7/79/Pokémon-Icon_902.png出されたので、こいつに圧がないのかもしれない...

 

カイリュー

https://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.png

テラスタイプ:ノーマル

性 格:いじっぱり

特 性:マルチスケイル

実数値:197(244)-198(204+)-116(4)-×-127(52)-101(4)

持ち物:とつげきチョッキ

技構成:神速 / 地震 / けたぐり / 燕返し

 

youtu.be

くろこさんのカイリューの調整

 

テラスタイプは、割とhttps://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.pngがテラス前提なので、テラスに依存しない型と今日ポケで言っていたノーマルにした。

 

技構成については、最強技しんそくは確定

ガチグマhttps://www.pokewiki.de/images/4/49/Pokémon-Icon_901a_KAPU.png受けで採用したため、けたぐりも確定

https://www.pokewiki.de/images/4/49/Pokémon-Icon_901a_KAPU.pngはノーマルテラスまたは毒テラスしかいなかったので、地震も採用

最後に対オーガポンhttps://www.pokewiki.de/images/0/0b/Pokémon-Icon_1017.pngを考えて、燕返しを採用

アイアンヘッドは、https://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.pnghttps://www.pokewiki.de/images/d/dc/Pokémon-Icon_987.pngを見れることを考え、断念

 

原案と比べて、流星群を採用しなかったため、ゆうかん→いじっぱりで採用

 

圧倒的過労死枠だが、本構築で圧倒的最強のポケモン

こいつに頼り過ぎて過労死してしまうのは、単純にボクのプレイングが下手だから

有限ポケモンはやはり難しい...

まずこの構築はhttps://www.pokewiki.de/images/4/49/Pokémon-Icon_901a_KAPU.pngを舐め過ぎていて、こいつに勝てるやつがhttps://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.pngしかいない。

https://www.pokewiki.de/images/0/0b/Pokémon-Icon_1017.pngの相手をしていたら、https://www.pokewiki.de/images/4/49/Pokémon-Icon_901a_KAPU.pngを受ける体力がなくなってしまった...という展開で負けるのがだいたいの負けパターン

それと、ステロ撒かれた後のあくびhttps://www.pokewiki.de/images/4/49/Pokémon-Icon_901a_KAPU.pngはまぢむり...

 

身代わりタラプhttps://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.pngも候補だったが、できるだけテラスに依存しない型にしたかったので、不採用にした。

 

しかし、刺さる試合はこいつのパワーがヤバ過ぎて、1体でお相手のパーティーが死滅することもあった。

構築に変なポケモンが多いため、https://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.pngを舐めた選出をされていそう。

1番下に配置してるしね...

 

本構築においてhttps://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.pngの1番えらい点は、浮いていること。

https://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.pngに飛んでくる地震をよく透かしていた。

 

エルレイド

https://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.png

テラスタイプ:格闘

性 格:ようき

特 性:切れ味

実数値:143-177(252)-86(4)-×-135-145(252+)

持ち物:こだわりスカーフ

技構成:聖なる剣/ サイコカッター / トリプルアクセル / トリック

 

ASぶっぱ

S136族を抜きたいため最速

 

超ウーラオス

 

受け崩し

切れ味によるパワーがすごい。

こちらにhttps://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.pngがいる以上、受けループ側は物理受けとしてクレベースhttps://www.pokewiki.de/images/c/c6/Pokémon-Icon_713.pngを選出する必要があるので、こいつの刺さりが凄まじかった。

トリプルアクセルグライオンhttps://www.pokewiki.de/images/8/8f/Pokémon-Icon_472.png意識

初手にhttps://www.pokewiki.de/images/8/8f/Pokémon-Icon_472.pngにテラスを切らせれば、後はテキトーに引いて格闘テラス聖剣連打で勝ちになる。

 

バンビーさんが圧が強いと動画で言っていたので、こいつをチラつかせて受け崩しの型で採用するという戦法が強そうだと前々から感じていた。

実際、先ほどもチラッと言ったが、こいつで選出歪まされてるなーという試合が何度かあって楽しかった。

 

また、https://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.pngがハバカミのブエナを剥がす性能が高いので、スカーフhttps://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.pngが最終的に通る、ということも噛み合っていた。

 

最高の相棒ポケ

 

ラウドボーン

https://www.pokewiki.de/images/d/d0/Pokémon-Icon_911.png

テラスタイプ:フェアリー

性 格:ずぶとい

特 性:天然

実数値:211(252)-×-154(156+)-130-108(100)-86

持ち物:隠密マント

技構成:フレアソング/ 魅惑のボイス / 呪い / 怠ける

 

B...11n

D...余り

 

壁構築や積み構築対策枠

仮想的がラティアスだったので、気持程度にDに振っておいた。

 

最後に構築に入ってきて、めちゃくちゃ強かったポケモン

なんならこいつを軸にしても良さそうなレベル

 

持ち物は持たせるものがなかったので、元々https://www.pokewiki.de/images/c/c0/Pokémon-Icon_1000.pngが持っていた隠密マントを剥ぎ取って持たせた。

マントを持たせているのを忘れていて、お相手のhttps://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.pngに地獄づきを撃たれるという事故に遭った時に発狂していたが、お相手の方がより事故みたいなポケモンに当たって可哀想だった。

 

積み構築だけでなく、ママンボウhttps://www.pokewiki.de/images/f/fb/Pokémon-Icon_594.png系統のサイクルもこいつ1匹で破壊してくれた神ポケモン

らゔ💕

 

選出

基本選出

先発https://www.pokewiki.de/images/9/93/Pokémon-Icon_1002.png後発https://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.png @1

https://www.pokewiki.de/images/0/0b/Pokémon-Icon_1017.pnghttps://www.pokewiki.de/images/4/49/Pokémon-Icon_901a_KAPU.png入り...https://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.png

https://www.pokewiki.de/images/7/79/Pokémon-Icon_902.png 入り... https://www.pokewiki.de/images/d/df/Pokémon-Icon_1021.png

https://www.pokewiki.de/images/b/bc/Pokémon-Icon_450.pnghttps://www.pokewiki.de/images/f/fe/Pokémon-Icon_1005.pngなどの露骨な積み構築のとき...https://www.pokewiki.de/images/d/d0/Pokémon-Icon_911.png

https://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.pngで全部勝てそうなとき...https://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.png

 

 

https://www.pokewiki.de/images/f/fb/Pokémon-Icon_594.png

先発https://www.pokewiki.de/images/d/d0/Pokémon-Icon_911.png後発https://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.png@1

 

対受け

先発https://www.pokewiki.de/images/3/30/Pokémon-Icon_475.png後発https://www.pokewiki.de/images/d/d0/Pokémon-Icon_911.pnghttps://www.pokewiki.de/images/3/37/Pokémon-Icon_980.png

 

重い相手

ステロドラテほえるhttps://www.pokewiki.de/images/c/cc/Pokémon-Icon_1018.png ←重いとか言ってる場合じゃないポケモン

 

スケショhttps://www.pokewiki.de/images/d/dd/Pokémon-Icon_149.png ←本来重いとか言ってられないが、持久力https://www.pokewiki.de/images/c/cc/Pokémon-Icon_1018.pngの増加により減少していた。1回だけ当たって、しっかり負けた。

 

あくびhttps://www.pokewiki.de/images/4/49/Pokémon-Icon_901a_KAPU.png← これが重いのが1番の敗因と思っている。

 

感想

鬼火や毒を絡めた状態異常サイクルが好きなので、すごく楽しかったです!

反省点なんて無限に湧くので、書きません...

上位勢からしたら、こんな成績で何構築記事なんか書いてるんだよとか思われそうですが、自分が書いてて楽しいので、それでいいです。

 

4月はリアルの方が忙しいので、あんまりポケモンをするつもりはないですけど、初めての禁伝ルールにワクワクしてるます。

以上!

東工大 数理計算科学系 院試体験記

こんにちは

超天才清楚系病弱ボクっ娘JSの楓です。

 

昨日、東京工業大学(なんか東京科学大学になるらしいので実質ミレニアムサイエンススクール)数理計算科学系(通称JS*1の大学院入試に合格したので、タイトルの通りその体験記を書こうと思う。

さて、ここまで読んでいただいた情報を収集したいだけの読者には、ボクが真面目に書く気がないことを察してブラウザバックしていただけたことだろう。

とはいえ、院試前の心にも時間にも余裕のない学生に私の駄文に付き合わせるのは申し訳ないので、重要な情報はこのように太字で書くことにして、流し読みするだけで必要な情報を得られるように配慮しよう。受験生でない方は全て一言一句余すことなく読みましょう。

長い前書きはこの辺にして、いざ本題に入ろうか。

 

自己紹介

まず簡単に自己紹介、というかボクのバックグラウンドを紹介しよう。背景が違えば院試の体験記を見ても全く参考にならない可能性が高いので、最初に言っておく必要があるだろう。

 

これが最も重要な点で全てを語りきっている点ではあるが、ボクは内部生である。つまり現在(2023年9月時点)、東京工業大学情報理工学院数理計算科学系に属しているB4である。

ところで数理計算には大まかに3つの分野が存在することをご存知だろうか。それは、数学分野、応用数学分野、計算機科学分野である(正式な名称が他にありそうだが、調べるのめんどくさいめう)。この中でボクがどの分野の研究室に属しているかというと、数学分野に属している。専門は代数トポロジーということになるのだろうか。まだ"研究"の段階にまで入れておらず、"勉強"の段階なので確たることは言えない。

つまり、ボクはゴリゴリの数学徒(じゃあなんで数学系じゃないんだというツッコミは控えていただこう)ということなので、もちろん院試の問題は数学の問題を解いた。

院試の概要

募集要項を読め!以上!と言いたいところだが、優しいボクは簡単に説明しておくことにした。以下にリンクを貼っておくが、受験生の方は必ず自分が受ける年度の募集要項を参照するように。

大学院修士課程・専門職学位課程2024年4月及び2023年9月入学

院試には実は2種類あることはご存知だろうか。それはA日程とB日程のことである。今回ボクが受けたのはB日程の方である。この違いは何かというと、A日程は学部の成績が優秀だったりすれば筆記試験を受けずに面接のみの試験が行われ、B日程は筆記試験と口頭試問の両方が課される試験である。

さて、この説明を聞いて「じゃあこの筆者はA日程受けられなかったんだなぁ。雑魚が!」と思ったそこの君、残念だったな!数理計算はB日程しか存在しないんだよ!バカめ!

重要な情報は太字にする関係上、先に数理計算にB日程が存在しないことに目がいき、そんな感想を抱く読者はいないんじゃないかということに気づいたがもう遅い。

 

では、ここから具体的に院試で何を課されるか、という話をしていこう。

まず出願の時点で外部英語試験のスコアシート志望理由書の提出が求められる。

ボクはキメ顔でTOEIC725点を提出した。

さて、1番の難関はこの志望理由書である。ぶっちゃけ筆記試験より難しい。そもそも大学院に行きたい理由なんて就職したくないからしかない。ボクはこの難局をとりあえず興味のある分野をひたすら書き並べることで乗り切った。日頃から関心の幅を広げていたことが幸いした。

残りは筆記試験口頭試問である。

筆記試験について少し細かく説明しよう。詳しくは過去問を見ろ!数理計算はめっちゃ公開してくれてるから!

www.titech.ac.jp

筆記試験は9:00~12:30の3時間半で行われる(早過ぎる)。問題形式は基礎科目3つのうちから2つ、専門科目9つのうちから3つの問題を選んで解くことになる。

正直、数理計算の筆記試験はそこまで難しくない。せいぜい期末試験レベルの問題が出る程度である。期末試験が無い科目や外部から受けにくる人は難易度がわからないって?......次に行きましょう。

口頭試問については、具体的にボクが体験したことを踏まえて後で説明しよう。

 

そんなこんなで、TwitterのFFがA日程で合格内定を勝ち取っているのを嫉妬の眼差しで見ながら筆記試験の勉強をする日々が始まった。

勉強方法

ここからはおそらく読者が最も気になっているであろう勉強方法について語ろうか。ここまでで既に2000字に達している事実にボクは驚きを隠せないが、それでも承認欲求 後輩を思う慈愛の自己犠牲精神で最後まで文章を書くとしよう。決して自愛の精神ではない。

閑話休題

まず始めたのが過去問に目を通すことである。そして目を通すだけでなく、ぱっと見でどう解くのかというのを考えていた。そして大体の問題は解けてしまった。ここで勉強のやる気が一気になくなった。解けるのだから。これが春休みぐらいのことである。

とはいえ、解けたと言っても方針が立ったという程度のもので実際計算なり答案を書いたわけではないので、これで勉強終わりというわけにはいかない。また、ここで肝となるのが大体の問題が解けたということだ。つまり、解けない問題も存在したのだ。あろうことか、その問題は代数だった。一応自称専門なのに。

言い訳を1つさせてもらうと、代数が専門とはいえボクが普段やっているのは主に加群論だ。群論や環論にはそこまで明るくない。対称群の性質とか知らない人だった。

できないのなら解かなければ良い、と考えるのが普通だろう。せっかく専門科目9題のうち3題を解けば良いという親切設計なのだから。しかしそれはできなかった。一応とはいえ、専門を自称しているのだから。それはボクのプライドが許さなかった。

そこで、この全く解けない問題に対してどのように勉強して解けるようにしようとしたかというと、手持ちの代数の教科書の演習問題を全て解くことで対策とした。これがかなり勉強になったので、解けない分野の対策としてこの方法をおすすめする。一般的な専門書というのは演習問題の解答が略解だったり問題によっては無いものもあったり数値だけ書いて過程を書いていないものがあるのが普通だ。だが、それが良い。ちゃんと自分で考えて解くので、ただ解答をみるだけ以上に身につき、それでもわからない時は他の文献をあたったりする必要があるので更に勉強になる。

やっていた教科書は桂代数である。

https://amzn.asia/d/gZv7Zaf

https://d1b14unh5d6w7g.cloudfront.net/4130629514.01.S001.JUMBOXXX.jpg?Expires=1694079508&Signature=WuIla2Z97-OvgSCzUi6ZY03eyoVzXyuseTntGNbWUhiExc9A-9CPI5HR~HncB~Ri9CBaSScp91DNxbF8O~vLJPNmzhzZ93yOcHLAcQLhXX-fmXrvTqf1vmIzOdCKGYALuDeTbFfszP6nw7rUxIASEj34Ac9LiQWqqOYuYOxOe~s_&Key-Pair-Id=APKAIUO27P366FGALUMQ

これは余談だが、大学受験の時も最初の方はできるだけ解答を見ずに問題を解くようにしていた。ある程度の答えが出せるまで解答を見ないという縛りを設けていたので、普通に1問に2時間とかかけている時もあった。

院試の話に戻って、他にも不安が残る分野に関しては教科書を読み直すなどしていた。

 

ここまでが勉強法の前半フェーズである。後半フェーズはいよいよ本番環境に適応した勉強をしていた。個人的な考えとして、このような試験一発勝負のような勉強は前半は時間を考慮せず思考する、後半は時間を測って本番のように解くというのが重要だと思っている。(なぜか大学受験界隈で前半は軽視されがちだけど)

ここまでの話の流れから、時間測って解いてたんやろなぁ...というのは察しがつくとは思うが、具体的にどれぐらいの時間で何を解いていたかというのを説明しよう。

先ほども言ったが、数理計算は過去問が充実していて20年分ぐらい公開されている。これをひたすら解いていた。本番環境と言ったが、3時間半ぶっ続けを毎日やってるとしんどいので、1問を30分で解くというのを目標にひたすら回していた。1問を30分で解ければ1時間余る計算になるので、本番の緊張などを考慮すると妥当な目標であると言える。

しかしながら、これが普通に難しい(あたり前田のクラッカー)。パッと見で方針を事前に立てていた問題でも、細部を詰めて穴のない答案を書こうとするとしんどかったり、単純に計算量がアホな問題も多く(確率論とか統計とか特に)、厳しかった。最初のボクのようにパッと見で解けるから勉強しなくていいや〜と思っている学生がいるのなら、認識を改めた方が良いだろう

このような反復練習を経て、最終的にはほとんど30分で問題を解けるようにまで成長した。

ここまでの話で読者は1つの疑問を抱いたかもしれないが、その回答は次の章ですることになる。

ワクワク院試勉強会

前章の最後で述べたボクが想定する疑問とは「最初に勉強のやる気が出なかったのに、なんかめっちゃ勉強してる感があるのはなぜ?」ということである。他の疑問は知らん。実際、ボクはめっちゃ勉強したと思う。系の中で1番勉強したんじゃないかという自負があるぐらい勉強していた。

この疑問に対する回答が、この章のタイトルであるワクワク院試勉強会である。ボクが勝手にワクワクしていただけで、特にワクワクに意味はない。

この勉強会はボクが主催したもので、7月序盤から始めて計6回セミナー室を借りて開催した

これを開催しようと思ったきっかけは後付けしようとすればいくらでも出来るのだが、直接的な要因は数学系の友人Haruくんが院試勉強会をやっていて楽しそうだったからである。Haruくんに圧倒的感謝。

 

勉強会で何をしていたのかというと、発表者が自前で自分の得意分野の過去問を解いてきて、それと周辺知識を皆の前で発表するという形式で行っていた。この発表をするために勉強をする必要があるので、強制的に勉強をするという環境をこれで手に入れた。

この勉強会はボクを含めて基本参加人数は4人であったため、少し寂しかった。zoomを繋いではいたが、遅刻した人専用窓口のようになっていた。

差し入れで持ってきてくれたミスドがマジで美味しかった。圧倒的感謝。

 

正直に言うと院試勉強会で得た知識がなくても合格していただろうが、勉強会がモチベ維持に多大なる貢献をしてくれたことは間違いないので、必要なピースであった。参加してくれた人に圧倒的感謝。

悪夢の筆記試験前日

試験というのは前準備で勝負のほとんどが決まるというのは言うまでもないだろう。ここまでその前準備は全てにおいて完璧であった。"その日"、目を覚ましてケータイを見るとそこには15時と書いてあった。おかしい。"その日"の前日は2時ぐらいに寝たはずなのに。ボクは院試前日に15時に起きるという愚行を犯してしまったのだ。思い出して欲しい。試験の開始時間は9:00である。ここからボクは試験会場に時間通りに辿り着くという最大級の敵と戦わねばならなくなった。

とはいえ、やってしまったものはしょうがない。ここからいかにして時間通りに辿り着くかを考えるべきだ。この日はいつもは2杯飲むコーヒーを1杯しか飲まないことで対策した。

そして、試験に辿り着けた時を想定して院試RTAチャートを作った。こういうことを考えておくのは重要だと思う。

書いてある通りだが、位相が1番自信があったので、それを1番最初に解く計画でやっていた。

 

そして夜中には寝れない院試勢と傷の舐め合いをして精神統一をした。眠れなくても布団に入って目を閉じるだけで変わるというのはわかっていたので、徹夜はしなかった。入眠。

緊張の筆記試験当日

起きた!起きれた!やった!ボクの勝ちだ!最悪の睡眠グラフをしているけど!むしろほぼ寝てないので起きたという表現で正しいのかすら怪しいが、ボクは勝ったのだ。後は無事に登校するだけである。ボクは愚か者でないので、入試当日の朝に北白蛇神社に行ったりなどしない。

緊張と寝不足で吐きそうだったが、必死の形相で耐えて満員電車に揺られて無事に辿り着いた。試験会場の教室の鍵がなかなか開かずに、廊下で待たされて非常に暑かった。ここは改善して欲しい。

 

試験が始まる。始まった。結論から言うと、全完した

びっくりするぐらいチャート通りに進んだ。

問題は、位相→線形代数微分積分→代数→確率論の順番で解いた。最初は解けなかった代数の問題も見事に解いて見せたのだ。チャート通りなら、確率論ではなく関数解析を解くのだが、今年は微分方程式が出ておりそれよりは確率論の方が得意だったので、こっちを解くことにした。

余裕すらあったので、普段は省略するような部分も細部まで書いた。なんなら最後の30分はやることがなくて暇だった。普段の期末試験なら途中退室をキメてドヤ顔で帰るところだが、流石に院試となるとそれはしなかった。チャートは守るものではなく、チャートに守られるものという言葉を改めて実感したのであった。

(全完したと言ったが、実は"正規部分群であることを示せ"という問題で正規なことだけ言って部分群であることを確認し忘れたというあるある過ぎるミスをしているが、そのミスは気づかなかったことにして全完である。異論は認めない。ミスは気づかなければミスではないのだから。また、あえてここを太字で書かないことで太字だけを読んでいる不届者には全完したとしか受け取られない効果を狙っている。そもそもここまで読んでくれている読者がいれば、の話だが。)

 

院試を終えて上機嫌なボクは、スシローに行って帰ってティアキンを始めた。書いている段階では、まだティアキンはクリアできていない。やることが多過ぎる。

波乱の口頭試問

全てが上手くいっている時ほど、何かイレギュラーが存在する。

「滅多にないことがその日に限ってよく起こる」(HUNTER×HUNTER,24巻,No.258)

とは、HUNTER×HUNTERのキルアの言だったが、この章はそういう話である。イレギュラーであるため、この口頭試問が受験生の参考になるかはわからない

 

口頭試問の日である。この日まで準備したことといえば、想定される質問を考えたり自分が書いた志望理由書を見返していたぐらいである。それで十分だと思っていた。

口頭試問はzoomを介したオンラインで行われ、この日も物凄く緊張をしてはいたが、問題なく口頭試問は始まった。

開始から3分ほどで異変は起こった。数人いた先生のほとんどがzoomから落ちたのである。ボクは何が起こったかわからなかったが、残った先生から大学が停電したということを聞いた。こんなイレギュラーがボクの口頭試問中に直撃したのだ。たまったもんじゃない。残った先生はノートPCから入っていたため、停電の影響を受けなかったのだという。もし1人で残されたらと思うとゾッとする。

 

それでも口頭試問は続行された。本来質問を受けるはずの第1志望の研究室の先生ではない先生から質問を受ける形になった。めちゃくちゃ怖かった。

質問の内容自体は、今どんな研究をしているのかこれからどんな研究をしていきたいか、などの質問がされて、筆記試験の内容に関する質問はされなかった。先輩からは解けなかった問題に対する質問が来ると聞いていたので、拍子抜けだった。これがイレギュラーによるものなのか、単にボクが全ての問題を解けていたから故なのかが判断できないので、あまり鵜呑みにすることはないように注意していただきたい。

 

そんなこんなで、口頭試問も無事に(?)終えた。受かったということは無事ということで良いのだろう。

完走した感想

無事に受かりました。

こんな画像いくらでも捏造できるので証拠にはなってないんだけど、一応、ね。

これで就活を後1年先延ばしにすることに成功して、すごく嬉しいです(激浅感想)。

たぶんここまで勉強しなくても受かること自体はできたと思います。

しかし、ボクの中の戦闘民族の魂が中途半端は許さず、完璧を求めてこのような結果を得ることができました()。

さて、ここまで厨二な私の自分語りに付き合ってくださった方がいるかは不明ですが、読んでくれた方に圧倒的感謝。

これから、やる気が出れば趣味の話とかのブログを書くかもしれません。(数学の話は怖くてできない。)

*1:なぜ数理計算がJSと呼ばれているのかについて説明が必要だろう。情報理工学院の数理計算の対の存在、そう情報工学系が全ての元凶である。察しの良い読者はもう気づいたと思われるが、情(J)報工(K)学でJKと呼ばれているのだ。そして数理計算は情報科学系とも言える(実際教員の中にそう呼んでいる人もいる)ので、情報ScienceでJSなのだ。単純に数理計算のSかもしれないが、この辺は曖昧だ(ネットスラングなんてそんなもん)。ちなみに工学院情報通信系はJCと呼ばれている。